便秘とともに起こる胃もたれ

便秘とともに起こる胃もたれ

排便回数や便の量が明らかに以前よりも減っているものの、特に大きな病気は認められないという場合には、日頃からの生活習慣や食事内容に起因した腸の機能低下による便秘が疑われますが、これらの腸に関連した不快な症状に加えて、しばしば食事のあとに胃がもたれたり、胸が焼けるような感覚がしたりといった、胃に関連する症状が同時にあらわれることがあります。

 

ヒトの体内では胃も腸も消化管として一本につながっていることから、胃と腸は一見すると関係がないように見えていても、両方の臓器ともに機能が低下しているということは珍しいことではありません。こうした胃もたれは「機能性胃腸症」といい、内視鏡検査などの結果として胃にがんや腫瘍などがみられないにもかかわらず、胃がもたれる症状が継続するような場合があてはまります。

 

また、胸焼けについては「非びらん性胃食道逆流症」といい、強烈な酸性をもつ胃酸などの胃の内容物が食道内に逆流することにより引き起こされるもので、特に粘膜の異常までは認められないようなものが該当します。便秘に胃もたれなどの症状を併発しているような場合には、入念な検査によってまず他の病気でないことを明らかにする必要はありますが、一般には生活指導や食事指導などによって、規則正しい生活や食習慣を身につけることで、便秘の症状を改善していくことが求められます。

 

また、こうした胃の症状を伴う便秘に対する薬物治療としては、消化管運動機能改善剤などの腸の運動機能を正常に近づける薬や、H2ブロッカーという胃酸の過度の分泌を抑える薬などがあわせて投与されることになります。市販薬でも同様の効果が期待できるものがありますが、一般的な下剤のなかには、大腸がぜん動運動によってみずから消化する能力を逆に低下させてしまい、便秘の症状の悪化とさらなる薬物への依存という悪循環をきたしてしまうようなものもありますので、医師の指導のもとに適切な薬を組み合わせて正しく服用することが必須であるといえます。