腸内細菌が異常繁殖する病気SIBO
腸内細菌が異常繁殖する病気SIBO
「悪玉菌を減らして善玉菌を増やしましょう」とよく言われますが、とはいえ善玉菌であっても多ければ多いほどよいというものではないものです。要はバランスなのです。腸内細菌は適切な場所に適切な数いるのが大事です。
小腸に菌が過剰に繁殖してしまうとさまざまな問題を引き起こしてしまう病気をご存じですか?
それを、「小腸内細菌異常増殖症」略してSIBOと言います。
あまり聞き慣れない病名だと思いますが、意外とかかっている人が多かったりします。検査をしても大腸に炎症が見られないが、腹痛や下痢や便秘が続く症状である過敏性腸症候群という病気があるのですが、この過敏性腸症候群の8割がSIBOを併発しているそうなのです!!
SIBOの症状
- 下痢や便秘
- 食後のお腹の張り
- げっぷが多い
- いつもお腹の調子が悪い
- 食べているのにやせている
- 食事を減らしているのに痩せない
小腸に菌が増えてしまうことにより様々な問題を引き起こすSIBO
本来、胃や十二指腸にはほとんど細菌が存在しませんし、小腸には大腸に比べるとはるかに少ない腸内細菌しか生息していません。しかも小腸にいる菌は小腸の粘膜にいるのではなく、粘液層で隔てられた場所に生きているのです。
しかし、なんらかの理由で小腸に菌が増えてしまうと、菌の発酵によってガスが発生し、お腹が張り、ガスが胃の方向に逆流してげっぷや胸やけがしたりします。小腸は本来、栄養成分の消化や吸収を行う場所なのですが、増殖した細胞が大切な栄養成分を消費してしまうことによって、栄養欠乏になることもあるのです。
小腸に本来いないはずの菌が侵入することにより、腸に炎症がおきて腸の透過性が亢進し、細菌の毒素や未消化の栄養分が体内に入り込んだりしてしまいます。腸の慢性炎症は老化を促進しますし、脳や内分泌官である副腎にも悪影響を及ぼします。その影響で頭痛や関節痛や湿疹、慢性の疲労感や抑うつなどの、腸とは全く関係ない部分にも症状が及んでしまうのです。